JNCC開幕戦 サザンハリケーン大阪レポート「トップ3のマシンチェンジ、砂塵舞うプラザ阪下を制したのは」

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JNCC2017が大阪府、プラザ阪下にて開幕した。
今回は様々な新しい要素が試されており、注目の大会となった。

まず、今まで日曜日にキッズ&トライ、FUN-GP、COMP-GPと3レースおこなわれていたものが、キッズ&トライを土曜日に移し、2デイズ開催となった。このおかげで日曜日のスケジュールに余裕が生まれ、FUN-GPの表彰式をゆっくり楽しむことができるようになり、キッズ&トライに出場するライダーもFUN-GPとのダブルエントリーがしやすくなった。この試みは第3戦ワイルドボア鈴蘭まで続けられ、その後も継続していくか判断されることになっている。

次に、土曜日に各メーカーごとにおこなわれた「実践的下見ツアー」がある。ハスクバーナからは小池田猛、原田健司が、ヤマハでは鈴木健二、渡辺学が、ホンダからは馬場大貴、カワサキは渡會修也、スズキは菅原悠花といった各メーカーのトップライダーがコースを解説しながら案内してくれるツアーが開催された。これまでより少ない人数でコースの解説を聞くことができ、より実践的な下見ができるようになった。

キッズ&トライ

初めての土曜開催となったキッズ&トライのレースはJH-mini、TRY-men、TRY-womenの3クラス。モトクロスコースや丸太セクションなどはカットされ、小排気量マシンやトレールバイクでも周回できるコースで70分のレースがおこなわれた。
総合優勝はJH-miniクラス、12歳の廣田優大。KTM85SXで3位以下を周回遅れにする圧倒的なスピードで優勝を決めた。

廣田優大
「開幕戦から優勝できて良かったです。スタートしてから一回抜かれたんですが、すぐに抜き返すことができて、そのまま1位でゴールできました。応援ありがとうございました。明日のFUN-GPにも出ますので、応援よろしくお願いします」

FUN-GP

FUN-GPではキッズ&トライでカットされたモトクロスコースや丸太セクションを使い、ハイスピードかつテクニカルなコースが作られた。しかし最高難易度の積み上げられた丸太や、「パンダ沼」と呼ばれるプラザ阪下の名物セクションはCOMP-GPのみとなった。

FUN-Aクラスの注目は昨年ランキング1位、OKD-KIDSレアルエキップ平野商会の神馬健、ランキング3位でMOTOCOWBELL RTの宇津野泰地、FUN-Bランキング1位で総合優勝もあるYSP横浜南&協和畜産&BEEFRACINGの櫻井隆仁。しかし、それらの強豪を制してトップでチェッカーを受けたのはA.I.Rの井端ノリオだった。井端はキックスタートでなかなかエンジンがかからず、クラス最後尾からのスタートとなったが一周目からトップに立ち、そのまま優勝。
「お疲れ様です。最初ビリだったんですけど、途中でみんなが間違えたおかげで優勝することができました。みなさん応援ありがとうございました」
2位の櫻井隆仁は「みなさんお疲れ様でした。スタートでエンジンかからなくてほぼ最後尾だったんですけど、1位の方は僕より後ろからスタートしてトップなので言い訳は効かないのはわかっています。次戦からはもっといいところにいけるように頑張ります」と語った。

FUN-Bクラス優勝はTEAM S☆S YUASA XCの湯浅将司。「みなさん応援ありがとうございました。スタートでは4列目だったので、ちょっと強引に抜いてしまいました。申し訳ないです。去年はCOMP-Bで出てたんですけど、3時間持たないので、今年はFUNで楽しく走ろうと思います。Aクラス優勝の方が速すぎてまったく見えなかったので、また努力してちょっとでも追いつけるようになりたいと思います」

FUN-Cクラス優勝のチームぽんこつ玉岡功史は一周目18位からぐんぐん追い上げての優勝。「みなさんお疲れ様でした。まぁ僕が実力を発揮すればこんなもんです」と会場を盛り上げた。

FUN-Dクラスを制したのはなんと13歳の中学生、佐々木一晃。「お疲れ様でした。応援してくれた方、本当にありがとうございました。次も勝てるように頑張ります」と語った。土曜日にキッズ&トライで総合優勝を決めた廣田優大も4位入賞を果たした。

そしてウーマンも盛り上がった。FUN-WAでは昨年、全9戦中8戦で勝利したチャンピオン菅原悠花(SRFスポーツ with 菅原RC)が優勝。「お疲れ様でした。すごい走ってて楽しかったんですけど、最後に追いつかれて危なかったです。次のCOMPでも走りますので、頑張りたいと思います。ありがとうございました」菅原はFUN-GP総合でも5位に入る走りを見せた。また、2位の西翔子(Seezoo ハスクバーナ ELF)も総合で7位につけた。

FUN-WBクラス優勝はJERRY’S+モーモーecの京谷雪恵。「お疲れ様でした。コケたり色々あったんですけど、まさかの1位ですごく嬉しいです。ありがとうございました」
そしてFUN-WDクラスは「あーちゃん」こと西村朝美(551 racing)が地元で初優勝を飾った。「今日もめっちゃ楽しかったです。ありがとうございました」

COMP-GP

そしてCOMP-GPではなんと、昨年のランキングトップ3が全員マシンを乗り換えてのレースとなった。
まずチャンピオンの小池田猛がKTM350EXC-FからハスクバーナFE250にメーカー、マシンをチェンジ。チームもHusqvarna motorcycles racingとなり、あえて排気量を落とすことで、JNCC大会全体を盛り上げようという狙い。そして昨年ランキング2位の斉木達也は、昨シーズンよりもKTMジャパンからのサポートを厚くしてKTM japan Racingに。昨年のメインマシンKTM250SX-Fから350SX-Fへ排気量をアップ。ランキング3位のTwister Racing渡辺学はヤマハYZ250FXからYZ250Xへ、こちらは4ストロークから2ストロークへチェンジ。斉木、渡辺ともに打倒、小池田を見据えてのマシンチェンジを決行。

また、JEC全日本エンデューロ2015年度チャンピオンの釘村忠(N.R.T.withミヤキ)がCRF450RXを駆って数年ぶりにJNCCに参戦。COMP-Aから昇格した林友太(KTM japan Racing)、和田卓也(オシャレイカチ&MPヒオキ)、渡辺裕之(TEAM Beta フレアライン with BONSAIMOTO)、特別昇格を果たしたモトクロスIAの馬場大貴(TEAM887 with ホンダドリーム大田)らも最高峰クラスを盛り上げてくれた。

スタートで飛び出したのはKTM saitama Racingの石戸谷蓮。すぐ後ろに小池田猛、馬場大貴と続いた。石戸谷はレース後に「みんなにホールショット取るって公言していたので、良いイメージのまま行けました」と語った。注目の斉木達也は得意のスタートで前に出られず、クラス最後尾から追い上げのレース展開となった。

二周目に突入した時点で順位は小池田、渡辺、斉木。去年のランキングトップ3が名を連ねた。小池田はレース中盤まで続いた渡辺の追走を振り切りトップチェッカー。ハスクバーナ移籍後、初レースを勝利で飾った。

小池田猛
「モトクロスセクションが多く、差がつきにくいコースでしたし、渡辺選手がすぐ後ろに来ていたので、前半はけっこう疲れましたね。
マシンを乗り換えての最初のレースで、どれくらい走れるか心配でした。排気量を下げたのでパワー不足を感じる場面もありましたが、結果的にはすごく乗りやすくて、無事勝つことができて良かったです」

また、レース終盤には釘村忠が渡辺学を激しく追い上げた。一時は渡辺をパスして2位に上がるシーンも見られたが、渡辺学が競り勝ち2位でチェッカー。3位に釘村忠、4位には鈴木健二が入った。
斉木達也はマシンが仕上がっておらずペースをあげることができずに6位となった。

渡辺学
「2スト250のスタートの良さに助けられて最初は小池田さんの後ろにつけてたんですけど、セッティングミスでペースがあげられなくなってしまいました。そしたら後ろから釘村選手が追い上げてきたので、面白いレースができました。今年は去年よりももっといい体制でレースができるし、勝負ができるようになったと思います。しっかり練習して、もっともっと面白くしたいと思います」

釘村忠
「CRF450RXがすごく良くて、パワーもすごくあって乗りやすかったです。エクストリームセクションでもサスペンションが助けてくれて楽に走ることができました。また機会があったら来たいと思いますので、その時はよろしくお願いします」

AA2クラスでは昨年ランキング2位、Kライズ&デコボコフレンズの渡會修也が優勝。「阪下は得意な方なので、総合6位以内を目指していたんですけど、前半で全然ペースが上がらなくて、とりあえず総合10位に入れたのでホッとしています。僕もマシンをKX250Fの2017モデルにチェンジしたんですが、とても軽くて、すごくエンデューロに向いているマシンだと思います。もっともっとセッティング出して上位を狙えるように頑張りたいと思います」

COMP-Aクラスを制したのはYSP豊川RacingTeamの大村尚成。「応援ありがとうございました。普段は全日本モトクロス選手権に出ているんですけど、今回は開幕前に時間があったので、調整でレースに出てみました。ラスト3周でタイヤがパンクしちゃって、ちょっと苦しかったんですけど、応援してくれる人がたくさんいたので最後まで頑張れました。これからも機会があれば出たいと思いますので、よろしくお願いします」

そしてCOMP-Bクラスはなんと、直前のFUN-WAクラスで優勝したダブルエントリーの菅原悠花が勝利した。「お疲れ様でした。まさか優勝できるとは思っていませんでしたので、本当に嬉しいです。また次も勝てるように頑張りますので、よろしくお願いします」
COMP-R優勝はYMEF&前田製作の和久田将晃。「応援ありがとうございました。初めてのCOMPで、最後は体力が全然ない状態でだらだら走らせていただきました。また体力をつけて次回挑戦したいと思います」とのこと。

小池田猛の盤石ぶりは、250ccになったとしても揺るがないのか。それとも、渡辺・斉木らがマシンをまとめてくることで、次戦以降小池田を打ち倒すことができるのか。第2戦広島にも、要注目。

Written by ANIMALHOUSE